マツノヤひと・もよう学研究所

独断と臆見による人文学研究と時評

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

集合体をかんがえる

言語のはたらきを考えるにあたって、前回の論考では、占いや呪術といった思考方法が「見通し」を作り出すことを取り上げました。 matsunoya.hatenablog.jp この見通し行為は、ものごとをひとつの集合体として思いなします。集合体のなかにふくまれるものごと…

ポスト・オリエント学序論――ユーラシアを見据えて(未定稿)

この記事は以下の構想への「オリエンテーション」です。 matsunoya.hatenablog.jp わたしは人文学をたんなるオカルトやファンタジー、イマジネーションの産物とみなす姿勢からきりはなす必要があると考えています。また、民族や宗教、国家、文明といった「近…

歴史を説明するのはむずかしい

専攻している分野を他人に説明するのは難しくて仕方がない。 とくに歴史については、自説の(とりあえずの)着地点を、学説史と話すあいての歴史観とを重んじつつ伝えなければならないので、たいてい失敗してわかりづらいものになってしまう。 たんに歴史の話…

電車、欲望する空間

エセ環境心理学的なエセーを。 なぜ電車のなかには脱毛の広告が多いのか。フト揺られながら思う。辺りを見渡せば、ほかにも「ホテルのディナーショー」、「大学案内」など、ただ無作為に掲示されているとしか思えない広告がならぶ。 しかしあらためて考える…

ポスト・オリエント学としての人文学再編案(工事中)

ただいま構想しているものを、アウトラインていどにまとめておきます。 陰陽思想とポスト・オリエント学 神話素としての陰陽 古代ギリシア神話やオリエントの宗教、ヒンドゥー神話などを、吉野裕子のいうような五行や陰陽でこじつけ、もとい「定点観測」して…

『学融』のネットワークをつくりたい

人文学が役に立たないというスローガンに飽き飽きしている。 「人文学は役に立たない」、具体的には「金にならない」先入見がある。社会人は少しでも「社会の役に立つ」ビジネス本や自己啓発、成功者の人生道徳から借りたことばを振り回す。それらの現代的な…

ブログをはじめます

はじめまして、松屋(マツノヤ)と申します。 古今東西の古典教養、歴史や哲学をまなび、「人文学の復権」として、どういうことができるかを考えていきます。 正直現今の人文学を取り巻く状況は混沌をきわめております。オカルトやファンタジー、イマジネーシ…