2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧
中世・近世の伝説は古代神話のリバイバルであるという仮説のもと、お菊さんで知られる皿屋敷伝説と、菊理媛≒白山明神の関係を夢想してみる。とんでもな推論かもしれないが。 中世の皿屋敷伝説の初見には、皿もお菊の名前も出てこず、鮑の盃、それも五枚のみ…
これの続き。 matsunoya.hatenablog.jp 景気次第ではあるものの、この数年のうちに経営破綻、機能不全に陥る大学や大学院はおそらく国公立、私立を問わず増えるのではないか、と考えている。学生は学生で高校卒業世代が少なくなるだろうし、学費の負担も重く…
表題は全くの造語で、歴史にたいするある種の硬直的で閉鎖的な態度、日本史は日本史として、東洋史は東洋史として、西洋史は西洋史として固定観念をもって歴史に取り組むことをさす。ありったけの文献や考古学史料、そして学生や研究者を総動員して、学問と…
matsunoya.hatenablog.jp 祭礼……風土(空間)とこよみ(時間) 異界観……交易や地理認識の反照 詩学……語源意識と隣接語群からの借用 汎ユーラシア的移動・交渉と知識集積……物語の発生の総合的考察 「シュメル神話」と「中国神話」の比較(先行研究あり) メソ…
古来より哲学は渾然一体とした「一者」のようなものを根源として思考してきた。しかしながら、一がなぜ多に分かれるかについては、いまだに「悪」のような分化を仕向ける対向者を仕立て上げ、「一者」への回帰をうながすような筋立てに終始するものも少なく…
世の中には「英語力」ほど珍重されているものは他にないと思う。その事実こそがわが国の英語教育、ひいては言語教育観の貧しさを端的に示している。英語力なる得体の知れぬ力で英語は「話されている」のだろうか。この巷説の裏を返せば、日本語を使うのに日…
ことばという行為によって運ばれる形式と質料については、それを訣ち考えることができない。元来ことばとは、書物に記されるまでもなく、また書字が一般的になっても何者かに効力を強いるために運用される劇的かつ呪術的であった。それを記号や理念型、属性…
相鼠有皮 人而無儀 人而無儀 不死何為 相鼠有齒 人而無止 人而無止 不死何俟 相鼠有體 人而無禮 人而無禮 胡不遄死 (『詩経』鄘風、「相鼠」)